「2022年J1第31節 vs 川崎フロンターレ」コンサドーレを考える(選手採点)

ROOM3 コンサドーレ部屋


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こんにちは!ワカビーです。

今日は、10月1日に開催された明治安田生命J1リーグ第31節

北海道コンサドーレ札幌対川崎フロンターレの試合レビューをしていきます。


前節、首位に立つ横浜F・マリノスに対して互角の戦いをして勝ち点1を積み上げた札幌。

今節は首位のマリノスを追うフロンターレとの一戦です。

前回対戦では悔しい逆転負けを喫しましたが、ルヴァンカップの決勝以来、ドラマチックな結末になることが多く、今回も「リベンジマッチ」という位置付けとなっていました。

厚別開催となる今節は、来年から厚別での開催があるかどうかわからない中で、いかにいい形で「聖地」での締めくくりをできるか、というところも注目されていました。


スタメンはこちら。

シャビエル選手と小柏選手の2トップ気味でしたかね?

残念ながら川崎のチャナティップ選手と札幌のスパチョーク選手による「タイ対決」は実現しませんでした。2人ともタイ代表での怪我ということです。

川崎は日本代表の山根選手と谷口選手はベンチスタート。

札幌の「天敵」小林悠選手もベンチスタートです。

前半

試合開始直後から攻守が目まぐるしく入れ替わる試合展開でした。

川崎の左WGのマルシーニョ選手の速さにとにかく手を焼いていました。

マルシーニョ選手が崩して右から家長選手が決めにくるというパターンはかなり脅威でした。

また、ここ数試合で怪我人がまた増えてきた札幌にとって、荒野選手が前半途中で負傷退場したのは痛すぎる事態でした。

この交代で出場したのはなんと興梠選手。

ボランチに青木選手を置くというまさに攻撃的采配でした。

元々後ろで組み立てるのは得意な選手だったので、守備強度の部分で心配はありましたが、かえってボールの流れが良くなったようにも思えます。


しかし、前半29分にエリア内で岡村選手が橘田選手を倒し、PKを与えてしまいます。

そのPKを家長選手に決められ、0−1と先制を許します。

それにしてもこのPKの上手さと冷静さは恐ろしい…。

アンデルソン・ロペス選手が退団してからの札幌にとってPKキッカーは悩みの種なので、羨ましい限りです。


それでもその3分後、札幌が同点に追いつきます。

金子選手のインターセプトからパスがつながり興梠選手が抜け出し、中へクロス。相手のクリアのこぼれ球に反応したルーカス選手が見事ゴール!!

落ち着いた見事なゴールでした。

なにより、この時間に追いつけたことが非常に大きかったですね。

PKで先制を許したところ3分後に追いつくことができたのはチームに勢いを与えますし、川崎に流れを持っていかなかったです。


これで勢いづいた札幌は、前半37分にシャビエル選手がミドルシュートを放ちゴールネットを揺らしますが、これはオフサイドポジションにいた青木選手がボールの軌道に関与していたと判断され、オフサイドの判定に。

これで関与されると捉えられてしまうのか〜という印象。

シャビエル選手のシュートが完璧だっただけに、悔しい判定。


しかし、これで勢いが落ちないのが今日の札幌でした。

その直後に小柏選手のボールキープから、シャビエル選手へのパス。

シャビエル選手がボールに回転をかけたオシャレなパスに抜け出したルーカス選手を川崎の佐々木選手がエリア内で倒しPK獲得。

シャビエル選手のパスが半端なかったですね。

このPKを興梠選手が落ち着いて決めて2−1と札幌が逆転!!

興梠選手はこれでJ1通算162ゴールとなり、歴代得点ランクの単独2位となりました。

この積み重ねたゴール数は本当に素晴らしい。おめでとうございます。

時間帯としても最高でしたね。


このままリードで終わらせたい札幌でしたが、44分に崩され、エリア内での混戦から脇坂選手にシュートを打たれますが、これはポストに当たり事なきを得ます。

前半だけでポストとクロスバーどちらにも守られる、まさに「聖地」といったところでしょうか。

前半は2−1のリードで折り返します。

後半

後半に入ってからもお互いが攻撃的なスタイルを貫き、チャンスとピンチが入り混じる展開に。

そんな中、小柏選手が得意の裏抜けから2回ビッグチャンスを迎えますが、どちらも決めることはできず。

そして決めることができないとピンチが来るのが川崎戦。

右サイドからのクロスを小林悠選手がヘディングし、これのこぼれ球でゴール前で大混戦。

VARが介入し、ゴールラインを割っているとの判定で2−2の同点に追いつかれます。

これは色々な事象が合わさったシーンで、まず小林悠選手のヘッドはファウルではないのか、ということ。

そして、それがファウルではないとしたら、田中選手の手にボールが当たっているので、イエローカードを1枚もらっていることを考えると、得点と認められる方がいいなあと。

変にゴールの機会阻止で退場となったほうが厳しい展開になりますからね。


同点に追いつかれてからも札幌はチャンスを構築し、2本連続CKのチャンスを作るも決めきれず。

今日のCKキッカーはルーカス選手が務めましたが、DAZN解説の曽田さんの言うように、少しニアサイド狙いが多すぎだったかなと。

特にジェジエウ選手が退いた後であれば高さに分があるというか、岡村選手のヘッドが可能性としては1番高いので、ニアに執着せずにもっと高めのボールを上げてもよかったと思います。


そして後半24分に、札幌としては「お馴染みの悪夢」が起きます。

ここまで11試合連続札幌戦でゴールを決めている天敵・小林悠選手に今節も得点を許してしまいます。

かなりオープンな展開になっていたところで、札幌は相手のペナルティエリアまで攻め込んでいたのですが、そこでカットされたところからカウンターを喰らい、一発で仕留められてしまいました。

ただ、川崎陣地のペナルティエリアで小林悠選手が金子選手のパスをカットしたところ。

手に当たっているのでハンドではないかと思いましたが、VARの介入はなく、得点が認められてしまいました。

手に当たっているのであればPKですし、その後のカウンターの発端となったプレーなので、この判定には疑問ですね。

それにしても、小林悠選手のボールの置き所や、ファーにもニアにも打てるような駆け引き、そして何よりシュートの上手さは素晴らしいです。

菅野選手も一歩も動けなかったくらい完璧なコースに放ったシュートでした。

札幌としてはあそこで小林悠選手に時間とスペースを与えてしまったことは猛省です。

悪魔だ…。


シーズン中盤の流れが悪い時期であれば、ここからガタガタと崩れてしまうところでしたが、今日の札幌イレブンは全く諦めていませんでした。

後半33分に金子選手に代わりゴンヒ選手を投入。

金子選手も前半からアップダウンを繰り返していたので、かなり足にきてたと思います。

同様に川崎の選手たちも疲労が色濃く見える時間帯に突入していました。

車屋選手も足を痛めて途中交代を余儀なくされ、DFの交代選手がいない川崎としてはかなり痛い交代だったと思います。


シャビエル選手を中心に速攻で攻め込んでいた札幌。

後半38分についに同点に追いつきます!!

左サイドで青木選手が仕掛け、右サイドにポジションを替えたルーカス選手へパス。

そのルーカス選手がゴールライン深くまで仕掛け、クロスを供給すると、シャビエル選手が下がりながらの強烈なヘディングを放ち、ゴールネットに突き刺します!!

青木選手とルーカス選手の仕掛けからの見事なゴールでした。

シャビエル選手も、難しいヘディングながらよく決めてくれたなと。

これで同点に追いついた札幌。

そしてそのあとすぐの出来事でした…。


ゴンヒ選手のダイレクトパスに抜け出したシャビエル選手を川崎の橘田選手が後ろから倒し、DOGSOの判定で一発退場。

札幌はこの時間帯で数的優位に立ちます。

さらに、倒したシャビエル選手に当たった形となった川崎GKチョン・ソンリョン選手が右膝を負傷。

川崎は選手交代を3回していたこと、そしてキーパーの負傷ということもあり、そのあとのFKまでかなり時間がかかることになります。

札幌のサポーターからブーイングがあったようですが、登里選手が「ごめん」と札幌サポーター側に謝っていて、さらに駒井選手がブーイングやめてというジェスチャーをしたこともあり、ブーイングは即座に鳴りやみました。

ピッチ上の選手とサポーターがしっかりと意思疎通できたいいシーンだったと思います。

ソンリョン選手はかなり痛そうでしたが、ピッチに戻りました。

先ほどのファウルで得たFKは壁に阻まれてしまいますが、1人少ないかつキーパーが負傷中の川崎に対し、札幌は攻めの姿勢を貫きます。


そして、後半アディショナルタイム12分に、小柏選手が決勝ゴール!!!

田中駿汰選手が自陣から敵陣に1本のロングパス。

それに抜け出したゴンヒ選手が冷静に左サイドの中村選手と中央の小柏選手の上がりをまち、最終的には小柏選手へラストパス。

これを小柏選手が落ち着いて流し込み、4-3と逆転に成功します!!


まずは田中駿汰選手のパスが素晴らしい。

ゴンヒ選手も一切慌てることなくボールを捌き、今日決定機を外し続けていた小柏選手がストライカーの意地を見せてくれました。

試合の最終盤で投入された中村選手が左サイドを駆け上がったのも効果大でした。

誰ひとりサボっていない、素晴らしいゴールです。


このまま試合終了。4-3でこの激闘を制しました!!!

選手採点

GK 1 菅野 6.0 いつものビッグセーブは鳴りを潜めたが、安定したビルドアップに貢献。

DF 2 田中 7.5 マルシーニョに手を焼いたが、トータルしてよい出来。

DF 6 高嶺 6.5 次節出場停止は痛い。いい休養にしてほしい。

DF 50 岡村 6.5 相手のロングボールをことごとく跳ね返した。

MF 7 ルーカス 8.5 左サイドの方が得意?と思わせる活躍ぶり。

MF 9 金子 7.0 右サイドで幾度となく相手を崩した。

MF 11 青木 7.5 途中からボランチに移し、素晴らしいプレーを見せた。

MF 14 駒井 6.0 今日は少し大人しかったか。

MF 19 小柏 8.0 殊勲の決勝ゴール。裏を取る動きを続けたことで川崎ディフェンスを崩壊させた。

MF 27 荒野 ー あれだけ痛んでいるのは珍しい。大怪我じゃありませんように…。

FW 18 シャビエル 8.5(MOM) 走行距離トップ。終盤でも運動量が落ちず、決定的な仕事をした。

DF 24 中村 ー 最終盤に投入されたが、決勝ゴールを呼び込むナイスランニング。

FW 23 興梠 7.0 急遽投入も落ち着いてゲームに入った。PKはお見事。

FW 37 ゴンヒ 7.5 短い時間ながら決定機を何度も創出。決勝ゴールのアシストを記録した。

まとめ

いやいやいや…とにかくすごい試合でした。

現地応援組はもちろんのこと、テレビの前で応援していたサポーターも狂喜乱舞だったのではないでしょうか。

僕も、とてつもなく大きい声をあげてしまいました(笑)

川崎戦は我々コンサドーレサポーターにとってやはり特別なものですね。

怪我人や退場者が出たあとの川崎はバタバタしている感が否めませんでした。

優勝争いをしているチームのヒリヒリ感を肌で感じることができたのは、今後のいい経験になるでしょう。

優勝に向けて後がない川崎は退場者&怪我人を出してなお、攻めの姿勢を貫いていました。

それにより札幌のカウンターを受けて失点してしまったわけですが

やはり、優勝するチームに求められるのは「勝利すること」

残留争いのチームは「勝ち点を落とさないこと」

この違いはゲームメイクする上で大きいのだと思います。

いつか、我々もそのプレッシャーを感じたいですね。


上記の通り、今節はシャビエル選手をMOMにしました。

両チームトップの走行距離数、あわやハットトリックという活躍とPKにつながるルーカス選手への絶妙なパス。

完全に調子をあげてきましたね。

ルーカス選手とのブラジリアンコンビは相手にとって脅威となっているでしょう。

あとは何といっても小柏選手です。

決勝ゴールを挙げただけでなく、ずっとアップダウンを繰り返し、相手の背後を取る動きを続けました。

川崎のディフェンスラインが崩れたのは彼の上下動があったからだと思います。

決定機を外してしまう面は改善してほしいところですが、最後の最後に決め切ったのは成長の証なのではないでしょうか。

彼を最後まで交代させなかった監督もいい判断でしたね。

というか、最後の中村選手といい、采配ズバリといった印象でした。

中村選手のスピードのおかげで決勝ゴールが生まれたと言っても過言ではありません。

107分を超える激闘だったので、5人フルで交代枠を使いたかったところだとは思いますが、試合の流れ的にはどうしようもなかったですね…。


ところで、今節は審判のゲームコントロールには少し不満が残りますね。

川崎・札幌どちらにとっても良くない判定が目に付いたり、ファウルの基準もあいまいでした。

後半アディショナルタイムは12分でしたが、試合の止まっている時間を考えたらもう少しあってもよかったのでは?と。(結果的に勝ったからよかったですけど)

中でも、小林悠選手のハンド疑惑はきちんと見てほしかった。

DAZNのJリーグジャッジリプレイではオフサイドの2件が取り上げられていましたが、どちらかというとハンドのシーンの見解がほしかったですね。

まぁ、勝ったからいいんですけどね。


さて、今節の勝利で勝ち点を38まで伸ばすことができました。

残留争いの記事ではもう札幌を除外しているものも多いですね。

ここ数試合の出来かつ結果なら、残留は大丈夫だろうと考えてしまいますが、まだ残留決定したわけではないですからね。気を緩めたら危険です。

次節以降も、残留へ必死の福岡やルヴァン・天皇杯の2冠へ挑む広島、このままでは終われない浦和、残留決定は最終節までもつれるかもしれない清水との闘いが続きます。

上位の背中も見えてきているので、早く残留を確定させ、2018年(4位)以来の1桁順位に滑り込めるように頑張ってもらいたいですね。


来季もミシャ監督が続投濃厚とのことなので、残留確定次第、西野選手や中島選手などを使ってみて経験を積ませたいところ。

ゴンヒ選手・スパチョーク選手のスタメンも見てみたい。

あとは既存戦力のプロテクトは早いうちにしてほしいですね。

大卒3人衆はもちろん、ルーカス選手や小柏選手なんてどこから声かかってもおかしくないですからね。


次節は札幌ドームで福岡戦です。

相手は死に物狂いで向かってくると思いますが、返り討ちにしてやりましょう!

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