「2023年J1第12節 vsFC東京」コンサドーレを考える(選手採点)

ROOM3 コンサドーレ部屋

ゴールデンウィーク3連戦の2戦目である前節は、終始ボールを握りながらもチャンスを生み出すことはできず、一瞬の隙をつかれて0−1で敗戦するという札幌お得意の負け方を喫してしまいました。

完封負けも今シーズン初めてということで、複数得点が続いていましたがそこまで甘くないぞというところを鹿島に見せつけられてしまいました。


3連戦の最終戦である今節はFC東京戦です。

勝利で締めくくることができるか。

スタメンはこちら。

前節負傷した青木選手は肉離れで離脱。

福森選手が左CBに戻り、ボランチは荒野選手と宮澤選手のコンビとなりました。


対するFC東京は前節からスタメンを7人入れ替え。

安斎選手は青森山田高校時代に松木選手と共に闘っており、J1の舞台で再び共闘ということになりました。

こういう繋がりは夢がありますよね。高校生に勇気を与えることになると思います。

ちなみに今シーズン3度目の現地観戦でした。

前半

今シーズンは試合の入りは非常に良くできているので、今節も試合の入りに注目していました。

そして、8分に浅野選手のゴールで先制!!

中盤でボールを奪い、小柏選手が持ち運んだところで浅野選手へパスを出すと、浅野選手がトラップでゴール前まで進入し、落ち着いて流し込みました。

小柏選手と浅野選手のスピードと推進力が活きたシーンになりましたね。

特に浅野選手のワンタッチ目が最高で「まさにシュートするためのトラップ」でしたね。

相手GKがスウォビク選手なのでなかなか点が取れないかなと心配でしたが、杞憂に終わりました。

今節も最高のスタートを切ることに成功しました。


その直後には小柏選手がペナルティエリア付近で倒されますが、ノーファウルの判定。

結構膝を気にしていたので、その後数分は小柏選手ばかり見てしまいました…。

駒井選手もかなり気にかけていて、ボール出すか?と声かけしているように見えました。

結果的には何ともなくて本当によかった。


17分には、自陣でクリアしたボールに小柏選手と浅野選手が猛チェイスをかけマイボールにするなど、いい守備からいい攻撃ができていました。

札幌が攻守において出足がよかったので、相手の攻撃陣も前を向くことができていませんでしたね。

アダイウトン選手の個人技に数回やられましたが、単発の攻撃が多かったのでさほど怖さはありませんでした。


そしていい展開が続いていた28分には、再び小柏選手が深い位置からマイナスのクロスを出すと、菅選手がダイレクトシュートを放ち、これがゴールネットに突き刺さり2−0!!

まず田中駿汰選手からの縦パスは、浅野選手がオフサイドポジションにいたので反応しませんでしたが、これをサボらずに追った小柏選手が素晴らしかったです。

あとは何と言っても「菅キャノン」。小柏選手のクロスもスピードのあるボールで難しかったとは思いますが、力感がないにも関わらず地を這うようなシュートでしたね。

欲しかった追加点をゲットしましたが、今シーズン何度も2点差を追いつかれているので安心している選手やサポーターはいなかったはず。


35分、エリア内で福森選手が倒された件についてVARチェックでオンフィールドレビュー。バングーナガンデ選手の足が福森選手にかかっており、PKの判定になります。

キッカーは金子選手。落ち着いていいコースに蹴り込み、前半で3点のリードを奪います。

福森選手のボール奪取から始まった攻撃でPKを得たので、福森選手の得点と言っても過言ではありませんね。

金子選手も素晴らしいコースに蹴り込みましたし、PKの判定になった直後にボールを抱え込んでいましたから、エースの自覚・得点のこだわりを感じました。

前半はこのまま3−0で終了。

後半

札幌は選手交代なし。

FC東京は3枚替え。3トップがアダイウトン選手に加え仲川選手とディエゴオリヴェイラ選手という強力布陣になりました。

攻勢に出ようと試みる相手に対し、札幌はカウンターで対応しながら進めていました。


48分のフリーキックのシーンでは、宮澤選手がボレーシュートを放ちますが、スウォビク選手にセーブされ、こぼれ球を岡村選手が詰めますが、こちらもセーブされます。


その直後の50分、敵陣でセカンドボールを拾うと、小柏選手がエリア内に持ち込み、宮澤選手→駒井選手と繋ぐと、最後は菅選手が右足でのシュートを放ち、4点目を挙げます!

ここも小柏選手からのチャンスメイクで、宮澤選手もワンタッチでうまく繋げましたし、駒井選手も非常に落ち着いたラストパスでした。

菅選手はこの日2ゴール目となりました。コンディションの良さがそのまま結果にでていますね。


その後は田中駿汰選手が攻守に存在感を示します。

53分の小柏選手に出したラストパス、56分のディエゴオリヴェイラ選手の抜け出しへの対応など、どれを取っても一級品のプレーでした。


4点取ったこともあり、少しずつ相手に押し込まれたりシュートへの意識が少し落ちてきている時間帯もありました。

64分には3得点に絡んだ小柏選手に代えてルーカス選手を投入し、攻撃のバリエーションを加えました。システムも4バックへ変更。

森重選手やエンリケ選手が結構削ってくるタイプのディフェンダーなので、小柏選手を温存できてよかったです。

ルーカス選手も投入直後にチャンスクリエイトしたり、敵のボールを奪ってコーナーキックにするなど、いい形で試合に入ることができていましたね。


しかし、72分に仲川選手に決められ、1−4となります。

右サイドでディエゴオリヴェイラ選手に岡村選手が抜かれてしまいましたが、少し対応ミスかなと。

点差があったことでイケイケになってしまいましたかね。らしくない軽いディフェンスになってしまいました。

それ以上にエリア内に敵の選手が3人いたのにディフェンダーが田中選手しかいないのはちょっと…。

一瞬の気の緩みは感じました。こういう失点はなくしていかないと。


その後もポストとクロスバーに助けられるシーンが1回ずつあるなどピンチは少しずつありましたが、なんとか失点はせず。

後半アディショナルタイムには、馬場選手がボールカットした時にダイレクトで金子選手へパスを送ると、そのままドリブルで持ち込み、切り返してシュート!これが決まり、5−1となります。

馬場選手は途中出場ながらも競り勝てるしパスもよかったし、今日のパフォーマンスは見事でした。

そして金子選手は、あの時間帯にスプリントしてボールを運んでからあの深い切り返しができるのが素晴らしい。

試合をしっかりと締めくくる最高のゴールでした。

試合はこのまま終了。5−1と今シーズン最多得点での勝利です!!

選手採点

スタメン

GK 1 菅野 6.5 終始安定したプレーでチームを引っ張った。

DF 2 田中 7.5 攻守に存在感を発揮。予測も冴え渡った。

DF 5 福森 7.0 運動量と守備強度の改善にはこだわりを感じる。いい状態。

DF 50 岡村 6.5 失点シーンは対応ミス。それ以外は相手FWをしっかりと抑えた。

MF 4 菅 7.5 アグレッシブなプレーで2ゴール。最高の結果を出した。

MF 9 金子 8.0(MOM) 2得点で勝利に貢献。スプリント数も多かった。

MF 10 宮澤 7.0 中盤で試合を支配。頼りになるキャプテンだった。

MF 14 駒井 7.0 徐々にコンディションの上昇を感じる。ナイスアシスト。

MF 18 浅野 7.5 素晴らしい先制点でゴールラッシュの口火を切った。

MF 27 荒野 6.5 うまく攻守のバランスをとり、黒子役に徹していた。

FW 19 小柏 7.5 3得点に絡む活躍。存在感を発揮した。

途中出場

DF 3 馬場 7.0 持ち前の推進力に加えて空中戦の強さも際立った。

DF 6 中村 (採点不可) この日はボランチで出場。高さを活かしたいいプレーだった。

MF 7 ルーカス 6.0 個人技が光り、チームに再び勢いを与えた。

MF 99 小林 6.0 うまくボールを散らしてリズムを作った。

FW 32 ミラン (採点不可) できればチャンスで決めて欲しかったが、5点目はいいフリーランニング。

まとめ

これで4勝4敗4分と勝率を5割に戻し10位に浮上。

得点数25というのはリーグ2位タイで、何より得失点差がプラスになったのが大きいですね。

混戦のJリーグでは得失点差がモノをいうところもあり、ここ数年はプラスにならずに苦労していたので、大量得点できるときにしておくことは非常に重要です。


試合前にポイントとして挙げていた点は以下の通り。

まず1点目の相手攻撃陣を守備強度で上回れるかという点は、見事にクリアしてくれました。

FC東京が連戦でメンバーを大きく入れ替えてくれたこともありますが、田中選手と岡村選手はいつものことながら、福森選手と宮澤選手がこの試合は効いていました。

左CBに入った福森選手は、ここ数試合ボランチで出場していましたが、今シーズンは守備で苦しい思いをしていただけに心配はありました。

しかし、今節は非常に体の張ったプレーや球際の強さも目立ちましたし、宮澤選手と共にチームを支えてくれましたね。

ただ、1失点は余計だったのは事実で、チームとして気の緩みが出てしまったことは残念でした。

完封勝利は次節以降の課題としましょう。


2つ目の選手交代は、馬場選手が素晴らしい活躍を見せてくれましたね。

ここ数試合序列が下がってしまった印象がありますが、挽回できるような活躍だったと思います。


3つ目のホームでの勝利というのは、見事達成してくれました。

横浜FM戦以来のホームでの勝利ということで、待たせ過ぎな感は否めませんが(笑)ここから連戦連勝でいってもらいましょう。


最後の金子選手vsカシーフ選手は、金子選手の圧勝だったのではないでしょうか。

日本代表に招集されたカシーフ選手に対してあそこまで圧倒できる金子選手は本当に充実したシーズンを送っているのでしょう。

この日も2ゴールをあげ、今シーズンすでに5ゴールを記録しています。

キャリアハイである7ゴール(2021)を超えてほしいですね。

あとはPKキッカーがいない札幌としては落ち着いて決めてくれる選手が欲しかったので、PKを安定して任せられる存在になっているのは大きいです。

今シーズンはドリブル数だけでなくゴール・アシストと目に見える数字という結果を意識しているのがプレーと表情に現れているのが頼もしいですね。


中3日→中2日という過密日程を終え、次節は来週の土曜日に湘南戦を控えます。

昨シーズン5ゴールを奪って快勝したスタジアムで、今シーズン初の連勝を期待しましょう!

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